◇ 「パンドラの箱」を開けたキーマン
国政に「諸派連合構想」で出現した仕掛け人!?
来たる参院選の公示が6月22日(7月10日投開票)に迫っている。
毎度のことながら選挙そのものは一種の「儀式」であり、「通過儀礼」。
その前段階たる各党・各候補者間における選挙協力や野合で大勢は決していると言えるだろう。
今回の参院選で特に慌ただしいのは、自民党や公明党、立憲民主党などの既成政党・大政党の動きはともかくとして、保守系政党・候補者の乱立。
この一種の保守政党ブームとも言うべき乱立状況の突破口となったのは現『日本第一党』の桜井誠党首による東京都知事選への立候補と同党の設立にあったことは間違いない。
舛添要一・前東京都知事のリコール運動によって舛添辞任から都知事選のきっかけを作り、当の都知事選にあっては2度連続で立候補。最初の都知事選でメディアからまったく無視された泡沫・諸派扱いながらJR秋葉原駅前広場を聴衆で埋め尽くして約11万の得票を叩き出し、その4年後の都知事選では約18万票を獲得して支持を広げた。
泡沫の超保守候補による大躍進を目の当たりに、ネット上からも一気に保守系政党の乱立、保守系候補の立候補が相次いだ。
しかしながら今回の参院選においても既成政党・大政党による議席争いをよそに、またも末端では当選するはずのない保守系政党・候補者が「ドングリの背比べ」を繰り広げては到底当選には満たない得票に一喜一憂するのだろうと思われた。
…そこへ突如として降ってわいたのが『NHK党(通称:N国党)』の立花孝志党首による「諸派連合」構想だった。
※NHK党については、発足から政党要件を満たした当初の名称(NHKから国民を守る党)の略称であるN国党が世間的にも通りが良さそうなので、本稿においても便宜上、「N国党」で統一します
N国党については本稿で改めて説明を要するまでもないが、筆者(有門大輔)が知る限りで書くと、「NHKをぶっ壊ーす!」のキャッチフレーズで知られる元NHK職員の立花氏がNHKの解体・スクランブル放送化を掲げ、有権者にNHK受信料の不払い運動を呼びかけて党勢を拡大。
立花氏自身は前出の桜井氏と同様、東京都知事選に立候補し続けた頃は得票では桜井氏の後塵を拝していた諸派・泡沫候補の一人。
その後、地方議員を経て国会議員となり、N国党自体も選挙で2%の得票率を獲得し、晴れて「公党」としての(政党助成金その他の交付金を受け取れる)政党要件を満たすに至った。
北方領土問題に関してロシアとの戦争に言及し、日本維新の会を追われた国会議員(当時)の丸山穂高氏が入党し、今なお副党首として名を連ねている政党としても知られる。
党首の立花氏は当選から程なく国会議員を辞職したが、次点落選のN国党員が繰り上げ当選しており、議席そのものは維持した。
まだ立花氏が諸派・泡沫候補の一人であり、一介のYouTube動画などを通じた「運動家」であった時代よりここまでの動きがほんの5〜6年のこと。たかだか10年を要さない短い期間での選挙戦をめぐる動向の激動に改めて隔世の感を覚える。
まず朝鮮人や支那人(中国人)が自宅に押しかけて来るようなことはよほどのことでもなければ起きないだろうが、NHKの集金人はどこの家にも必ずと言って良いほど押しかけて来る。それほど有権者の人々がNHK集金人によって迷惑を被っていることの証左でもあり、ゆえにN国党の大躍進があったと言えるだろう。
そのN国党の立花党首が今回の参院選にあって、諸派・泡沫と目される各政党(各団体)への諸派連合構想による選挙協力を呼びかけた。
諸派連合構想に基づく立花党首の呼びかけは各団体における団体はそのままで良いので、(細部に違いはあるかも知れないが)供託金を一部もしくは全額を負担してくれればN国党候補の比例名簿に名を連ね、その上で得票に応じて(公金から支出された)お金を分配しますというもので、飽くまでも諸派の保守党間での票を分散させないための相互の選挙協力。
何もN国党への入党を云々するものではなく、総体的な保守票の底上げ。
◆ 動画ご紹介!
参議院選挙における政党と政治団体の違いについて政党助成金などの面から解説します!
(提供:立花孝志のターシーch【NHKの裏側】)
…立花党首の話は記者会見の時でもそうらしいが、総じて選挙を通じた「お金の話」。
それでいて動画の視聴者ら人々に「夢」と「希望」を与える。諸派連合構想こそは泡沫と目されて落選間違いなしの保守系各党・各候補に大きな活路を開くものだ。
過去、偏向放送などNHK批判の保守系デモ行進の呼びかけに参加したり、右派市民勢力「行動する保守運動」の関係者との接触があるなど、緩やかに世界観を共有しつつ、それでいて保守系に分類されるわけでもなければ左派にカテゴライズされる人でもない。
飽くまでも伝え聞く限りだが、女性関係など「下半身にはとことんだらしないが、こと金銭面では極めてクリーンな人」というのが立花党首への評価と信頼である。
言ってみれば主義主張や政治思想など無い人が立花党首であるわけだが、総体的な戦略に基づいて選挙戦の総指揮を執るには立花党首のようにシッカリとした銭勘定の出来る人のほうが良い。
所詮、選挙戦こそは数(得票)が全て。自民党員が右から左までピンキリなように、政党なるものも一種のコミュニティであり、街・地域そのもの。まして選挙期間中だけの相互協力なら言い方は悪いが、糞味噌も一緒になる覚悟が必要。あの人がいるから…とか、この人がいるからダメなどと言っていてはダメ。
特に保守系は勘違いしている向きが多いが、ゴリゴリの主義主張や政治思想など、いくらあっても得票につながらなければまるで意味がない。むしろ選挙戦には不要。
しかしながら、伝え聞く限りでは立花党首の諸派連合構想には日本第一党もソッポを向いて独自路線を貫くとしたばかりか、『参政党』も『新党くにもり』も、いずれの保守系団体も乗っかってはいない。
ただ、参政党については(そのバックボーンが非常に怪しいながらも)ネットを通じた街頭での動員力を見る限り、議席獲得はならずとも2%以上の得票率の獲得で政党要件を満たすのではないかとする向きもある。
その意味では『幸福実現党』などは母体はモロに新興カルト『幸福の科学』だが、それとてどちらかと言えば保守系であり、その前は自民党の支持層の一つ。
立花党首による諸派連合構想の呼びかけは政党・団体を飛び越えた各勢力の構成員ら個々人にも及び、先ごろ日本第一党から袂を分けたばかりで、過去、京都・朝鮮学校からの児童公園の奪還行動やロート製薬への抗議行動で勇名を馳せた行動する保守・関西の西村 斉(ひとし)氏がN国党からの比例区での立候補を表明して大きな注目を集めている。
それ以前にも右派市民勢力・行動する保守運動を経て、N国党より立候補して一介の保守系市民運動家から現職議員となっている人も存在するわけで、その後、分派・離党した人も含めてN国党を叩き台とした「N国党系」は少なくない。
個人的にも日本第一党・桜井党首がN国党・立花党首の諸派連合構想には乗らず、大きな相乗効果を期待出来なくなったことは残念でならないが、(その代わりというわけではないだろうが)逆に諸派連合に参戦したのが前出の西村 斉 氏。今回の参院選ではないが、来たる来年の統一地方選に向けてN国党からの立候補を模索する立候補予定者もいる。
それぞれの各団体ごとでは微力ながらも、諸派連合での相互選挙協力を組むことで保守票の総体的な押し上げを図るにも、その母体となるN国党のような「公党」「政党」の存在はとてつもなく貴重・重要である。
諸派の各団体のみならず、既成政党・大政党および有権者にとっての「パンドラの箱」を開けたのは立花党首。
敗北必至の諸派にとって連合構想のモデル・ケースを示した意義は大きく、政治が面白くなければ投票に行く人まで行かなくなってしまう。
普段、投票に行かない人まで如何にして投票へと足を運ばせるか。
政治を面白くすることが政治に携わる者らの責務でもある。
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