奈良県での昨年7月の安倍晋三元首相・銃撃テロ事件以降、
警察には即座の発砲による凶行阻止の意識が徹底しているようだ!
◇ テロリスト・暗殺者の起訴に思う実行(犯行)に至った「大義」「道理」は分かるが…このほど奈良地検は昨年7月、奈良県奈良市にて参院選挙の応援演説中だった安倍晋三元首相を銃撃して暗殺した山上徹也容疑者について、殺人と銃刀法違反の罪で起訴した。これにより、山上容疑者は「山上徹也被告」となり、以下、拙ブログにおいてもそのように表記する。検察は山上被告が安倍元首相銃撃・暗殺の以前に、統一教会施設に発砲して試し撃ちした建造物損壊についても罪に問う方針だと伝えられる。山上被告については全国から同被告に対する支援金や激励のメッセージが寄せられており、さながら現代に出現したヒーロー的なテロリストとして称賛する向きも一部にはあるようだ。事実、統一教会への実母による法外な寄付によって一家破産・離散に追い込まれた経験を持つ山上被告の犯行(テロ実行)によってカルト問題としての「統一教会問題」がクローズアップされたことの意義は決して小さくない。「テロリスト」「暗殺者」としてはこれ以上にないくらい見事なテロ・暗殺であり、後世に末永く語り継がれる事件であることは間違いないだろう。事実は事実として客観的に捉えて論評することは良いが、誰かの行為について称賛することでその是非を論じることに終始したり、祀り上げることに狂奔するのではなく、各々が世のため国のため人のため、そして何より自らのために為すべきことを為すように全力で注力することに努めよ。これは山上被告による犯行を否定すること(つまり第三者が関与したとする「謀略説」を説くこと)に終始する否定派にも同じことが言える。
◇ 急発進と職質逃れのための凶行の末に!
思い起こされる容疑者の被弾と家族による無茶な訴え…!?
大阪府八尾市(やおし)亀井の交差点で1月13日、警察官による拳銃使用(発砲)があった。
警察官による拳銃使用があった以上、何らかの犯行を抑止するための職務執行(公務)であったはずだが、事件の第一報を伝えたマスコミの報道の仕方は「酷い」の一言に尽きるものだ。
まずは、その報道の仕方から検証したい。
以下、ニュース記事より引用
【速報】大阪府八尾市 警察官が不審者に複数発砲 男性(40代)心肺停止1/13(金) 14:50配信 読売テレビ速報です。警察と消防によりますと、13日昼すぎ、大阪府八尾市で、警察官が男性を拳銃で撃ち、男性が心肺停止の状態です。現場は、八尾市亀井町にある交差点で、13日午後1時20分ごろ、近くの工場関係者から、「警察官の発砲で人が撃たれた」と通報がありました。撃たれたのは40代の男性とみられ、心肺停止の状態で、ドクターヘリで病院へ搬送されたということです。捜査関係者によりますと、警察官は車を運転していた不審な男性に対して、拳銃を複数発砲したということで、警察が、当時の詳しい状況を調べています。撃たれたのは40代の男性とみられ、心肺停止の状態で、ドクターヘリで病院へ搬送されたということです。
以上、引用終了
SNSの投稿欄でもユーザーらによる多数の指摘があったものだが、まるで警察官の発砲にこそ問題であると言わんばかりの報道だった。
これでは警察官が意味もなく無辜の市民に発砲したかのような印象さえ与えてしまいかねない。
どういう事件が起きて、その時にどういう状況だったのか…その上で警察官が拳銃を使用したと言うなら話は分かるが、まるで警察官が拳銃を乱射したかのような報道の仕方。
事件発生当初は容疑者に関する情報も少なく、詳細なことは判明していないのかも知れないが、それなら敢えて報道してくれなくて良い。
我先にと特ダネやトップニュースを急ぐあまり、このような報道の仕方になったのではないか?
それでは第一報の後に断片的に伝えられた続報より、改めてお伝えする。
以下、ニュース記事より引用
【速報】撃たれた男性が死亡 警察官が拳銃を発砲 「盗難車を発見し職務質問しようとしたところ」と捜査関係者 大阪・八尾市1/13(金) 17:36配信 関西テレビ13日午後、大阪府八尾市で、警察官が男性に発砲しました。男性は病院に運ばれましたが、捜査関係者によると、男性の死亡が確認されました。午後1時半ごろ、八尾市亀井町の路上で、「警察官の発砲で男性が負傷した」と通報がありました。消防によると男性は40代で、心肺停止の状態で病院に搬送されていました。捜査関係者によると、警察官が男性に4発発砲し、うち2発が当たったということです。また、警察官が盗難車として手配されている車を発見し職務質問しようとしたところ、車が警察官に向かってきたため警察官が発砲したということで、パトカーに乗車している警察官2人が2発ずつ発砲したということです。警察が当時の状況を詳しく調べています。
以上、引用終了
:追記
後日の新たなニュースによると、男は住所・職業不詳の石橋健太容疑者(41歳)だったと判明。
事件当時、目撃者談によるとパトカーから停車を命じるアナウンスがあった後、銃声のような「パン」「パン」という音が何発か聞こえた後、クラクションが鳴り響いていたので見に行ってみると、警察官と男が激しく言い争っていたという。
報道にもあるように、不審車両を追跡していたパトカーが車に乗った男に職務質問しようとしたところ、男が車を発進させ、警察官のほうに突進して来たために2名の警察官がそれぞれ2発づつ拳銃を発砲したようだ。
うち2発が容疑者の男の肩と腹部に命中したとのことだが、事件当時はそれでもまだ言い争うくらいに元気に息があったのか、その後、逮捕・拘束されてからドクターヘリで病院に搬送されたものの、死亡が確認されたと伝えられている。
警察官が発砲したと言うよりも、盗難車両に乗っていた容疑者の男が警察官をはねて逃走しようとした殺人未遂事件と言えるだろう。
過去に奈良県でも似たような事件があった。
まだ平成半ば頃の事件だったが、車両の盗難事件を追跡・捜査していた警察官らが不審車両を発見して停車を命じたところ、在日朝鮮人の容疑者は車を急発進させてなおも逃走を図った。
危険を察知した4名の警察官がそれぞれ拳銃を発砲。被弾した在日朝鮮人容疑者は死亡したが、驚くべきことにこの在日朝鮮人容疑者の母親が奈良県を相手取って民事賠償請求訴訟を起こし、発砲した警察官のうち2名を殺人罪で奈良地検に刑事告発した。
民事裁判では警察官の発砲に一切の賠償責任無しとする判決で、刑事告発のほうも不起訴処分で最終決着が見られたものだ。
◆ 外国人犯罪対策本部 公式サイト(広報)より【奈良】発砲した奈良県警警察官への支援行動 「第一日」(平成22年5月7日)【奈良】発砲した奈良県警警察官への支援行動 「第二日」(平成22年5月8日)
http://gaitsui.web.fc2.com/2nd_section/kouhou2010_05_08/2010_05_08.htm
警察官の職務質問から逃れようとした外国人容疑者(不法滞在者)が激しい暴行に及んでなおも逃走を図ろうとした挙げ句、凶器を手になおも警察官に襲いかかろうとしたため、発砲を受けて死亡しながら後に外国人容疑者の家族が民事・刑事で訴えを起こしたケースは栃木県でもあった。
こちらのケースでも民事・刑事ともに警察官の無罪(賠償責任無し)が確定したものだが、民事のほうでは一度は(東京)高裁判決で賠償責任が認められながらも、最高裁で差し戻しの末に賠償責任無しの高裁判決がその後の最高裁でも確定。
刑事告発のほうでは発砲した警察官が「特別公務員暴行陵虐致死罪」で起訴されたものの、刑事裁判では一審の地裁判決から最高裁に至るまでストレートでの無罪判決。
◆ 外国人犯罪対策本部 公式サイト(広報)より【栃木】宇都宮地裁前_正義の警察官発砲支持行動(刑事)(平成23年2月10日)http://gaitsui.web.fc2.com/1st_section/kouhou2011_02_10/2011_02_10.html【東京】高裁前 正義の警察官発砲支持行動(民事・判決)(平成26年9月25日)
そしてこのほど大阪・八尾市で似たような事件がセンセーショナルに発生したわけだが、事件現場となった八尾市の亀井(かめい)という町は、筆者(有門大輔)のかつての地元とも言える地域だった。
事件現場からそう遠くない八尾市立『亀井中学校』は筆者・有門の出身校。ただ、同中学校の付近にある『亀井小学校』の出身ではない。
筆者・有門の出身小学校は亀井町に隣接する竹渕町(たけふちちょう)にある『竹渕小学校』(過去、卒業式で韓国国旗を掲揚した事件でネット上でも有名)。
亀井中学校にはこの竹渕小学校と亀井小学校それぞれの卒業生が進学しており、同中学校の創設当初はさらに隣接する『龍華(りゅうげ)中学校』にちなんで『龍華第二中学校』と暫定的に命名されていた。
その後、両小学校の校名にちなんで「竹亀中学校にするか」などの議論が役所や教育関係者らの間で交わされたようだが、最終的には亀井中学校という校名で落ち着いている。
竹渕にせよ亀井にせよ、昔からそんなに大きな事件や事故が起きるような地域ではなかった。小学生同士が喧嘩沙汰を起こしたり、そんな程度のことで110番通報が入るような平和な地域だった。
ただ、小学校に在籍当時、一度だけ同級生の兄が自殺したことで新聞沙汰になることがあった他、昭和時代の暴力団抗争として人々の記憶にも残る「山一抗争」の頃に暴力団員同士の発砲事件が学校からそう遠くない場所で発生したと校内放送があった程度(その時の発砲事件での死傷者は無し)。
かつての地元だからと目新しい情報があるわけでもないが、このほど発生した事件は比較的、事件・事故の少ない地域にあって後々まで語り継がれることだろう。
それとも死亡した容疑者の家族・親族が何らかの訴えでも起こせば、日本の犯罪史上・裁判史上に新たなページを刻む出来事になるに違いない。
死亡した容疑者とその家族・親族らの素性にもよるが、そういう無茶な訴えが厚顔無恥に起こされそうな気配はする。